現地時間 8 月 24 日、ついに、Adobe、Macromedia 両者の株主総会で $3.4 billion の M&A がほぼ満場一致で承認され(Investors OK Adobe-Macromedia dealAdobe, Macromedia Shareholders Give Merger High Five)、まだ、司法当局の承認待ちではありますが、秋の 2 社統合が本格的に動き出すことになりました。と同時に、Microsoft との直接対決が避けられなくなってきた 買収完了後の Adobe。両者の次の一手が気になります。

司法当局の許可が下りる今秋にも短、中期的な製品のロードマップが発表されることになると予想されますが、先日発表された Studio 8 から FreeHand が消えるなどその序章が既に始まっているような気配も伺えます。Studio 8 から外されてしまった FreeHand は独禁法に触れないための処置と読むことができます。その昔、Aldus が Adobe に買収された際に、FreeHand が Altsys に無条件で戻されたように、新生 Adobe でも FreeHand は扱えなくなるのでしょう。両者のカバーする製品がだぶっていることもあり、ちまたでは、$3.4 billion をかけて Flash プラグインを買収した、という声も上がっています。

また、PrintAction May 2005 では、Scaleable Vector Graphic はこれで両者のサポートを失い、Adobe は Flash に一本化するはずだろうと述べています。Flash を手に入れたことによって、Adobe は実質的に SVG への投資を Flash へシフトしていくことは明らかです。とにかく Microsoft と Adobe では売り上げも、製品開発にかける予算も桁違い。SVG にかまっている時間とリソースがあるなら Flash をより強化させていきたいところ。

Microsoft $36.8 billion Revenue
Adobe $1.67 billion revenue

Microsoft $7.78 billion R&D
Adobe $311 million R&D

製品ばかりではなく、オペレーション、セールス、マーケティングなどでもスムースな統合に迫られるとこになると予想されます。特に Adobe、Macromedia では一部競合製品を販売しているということもあり、セールス、チャネル、マーケティングなどのリソースのスムーズな統合とトランジションを、ワールドワイドで実行できるかどうかはクリティカルな問題になるでしょう。Microsoft に取っては良いチャンスともなります。彼らが指をくわえて見ているとは思えないので、この数ヶ月の間に新しい製品アナウンスやアクティビティが増えてくるのではないかと思います。

一方、Microsoft にとってはこれまでと同じペースで成長を続けていくためにはどうしても手にしておかなければならない分野:グラフィック。コードネーム Acrylic も登場させて Photoshop、Illustrator に照準をあわせています。Flash キラーと呼び声の高い、コードネーム Sparkle や、Acrylic を含む Expression Studio なるものを来月の Professional Developers Conference で発表するようです。Microsoft Buffs Sparkle ‘Flash Killer’

しかし、Microsoft によっても決して楽な戦いではなさそうです。デザイナ向けグラフィックツールでこれまで単一プラットフォームで長期的な成功をおさめた製品はなく、Windows プラットフォームだけで戦っていく Microsoft がどういうシナリオを描いているのかは非常に興味があります。特に、Mac 派ユーザ、アンチ Microsoft 派が多いグラフィックの分野では前途多難が予想されます。

Metro が Windows Vista に搭載された日には、Windows Media Player や Internet Explorer の時と同じく、OS へのバンドルは独占禁止法に違反しているという裁判を Adobe が起こすであろうことは必須。これも過去の経歴からビジネス的にあまりメリットはなさそう。

Adobe + Macromedia が Microsoft に勝ち続けていくためにはある程度標準を絞り、ビジネスメリットの高い分野や製品に特化していく必要があるでしょう。そう考えると多少の既存製品のディスコンはやもうえないでしょう。製品の幅を広げ、製品間のシナジー効果を図るよりは、特定の分野で常にアドバンテージを保てるだけの体力と製品力をつけることの方が勝ち目があるような気がします。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

カテゴリー

Macromedia