Macromedia 買収にかかった費用の計上で Q1 の業績が 当初の予想よりも 30% 悪かったにもかかわらず、最近 Verizon との契約で、待ちに待ったアメリカ本国で Flash 携帯端末をリリースすることが決まり、株価も上昇中の乗りに乗ってる Adobe。

そんな Adobe と Macromedia の合併の秘話に関する記事(ちょっと古いですが)、A Flashy New Adobe。なかなかちょっといい話。合併のきっかけになった、当時のマクロメディアの CEO Steve Elop と Adobe Bruice Chizen の密会デートは、San Jose 郊外にある錆びたイタリアンレストランだったそうです。

サンフランシスコ界隈では有名人な二人がレストランで食事をしているところを見つかったら、それこそ合併の噂が次の日の Wall Street Journal の一面を飾ってしまいかねない、という配慮からだと聞いて納得。日本でも大きな合併の話は人目につかない寂れた温泉宿とかで行われるのでしょうか?

初デートから6週間で合併完了とスピード結婚。合併にあたって最も気になっていた点は両社のコーポレートカルチャーの違い。マクロメディアはサンフランシスコのかっこいいレンガ作りのオフィスにいて、アドビは「銀行」みたいなノッペラとしたビルに入っていた(とある Macromedia 社員の感想)ということからも両社の違いは歴然。

マクロメディアでエキサイトした熱血エンジニアが遅くまでのこって、クリエイティビティが高く評価される一方、アドビではそういう瞬間は少ない代わりに、家で夕食を家族とともに過ごすエクゼキュティブが多い、とも形容されています。

会社の規模から考えても、Adobe が Macromedia を吸収合併したのは一目瞭然ですが、一方でマクロメディアの役員やマネージャーを Adobe のビジネスユニットのトップにおいたり、CEO の Elop が ワールドワイドのトップになったりと Chizen 氏の取った行動は明らかに Macromedia の製品だけを狙っていた訳ではなく、Macromedia にあった DNA を吸収したかったという意気込みが感じられます。

Adobe のほうからも当初の予想を遥かに超える 700 人のレイオフがでたことによって、サンフランシスコにある、Autodesk Inc. では合併のアナウンス後しばらくは、Macromedia で働いていた社員からの履歴書が殺到したが、すぐに、Adobe からの履歴書のほうが多くなったという現象も報告されています。Adobe 社員のほうが強く危機感を感じていたことが伺えます。

Bruice Chizen 氏といえば、元マイクロソフト幹部でセールス上がり。数字にばっかりこだわっている印象が強かったのですが、ちょっと見方が変わりました。北米では、会社の経営に比較的ファイナンス系を重視しているところが多いといわれ、そのため日本に比べると長期的なビジョンが足りないともいわれています。あるリサーチでは、M&A の内 95% が 5 年以内に失敗に終わるというリサーチもあるくらいです。どこかの会社みたいに競合を買収して自社製品のモノポリーを高めようという目論見でない限り、M&A 後の成長にはリーダーシップが欠かせないんだということをこの記事を読んで改めて実感。

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