最近ベンチャーキャピタルの動きなども活発になってきた Video Sharing サイト。学校のプロジェクトなどとも重なって最近よくリサーチしているエリアでもり、メジャーな 10 社を集めていろいろと考察。

YouTube

従業員 25 人、元 Paypal の Chad Hurley と Steve Chen が立ち上げた、現在の Video Sharing マーケットリーダー。トラフィック的には他を寄せ付けない強さ。3月時点で 一日平均 35 本のビデオがアップロードされ、延べ 3 千万ビデオビュー/日。ビデオビューのトラフィックでは Yahoo! Video の 2倍、Google Video や AOL Video の 3 倍というからすごい。最近、ベンチャーキャピタルの大手 Sequoia Capital から、$8 million のファンドを取り付け、投資合計 $11.5 million とたところ。トラフィック、ストレージなどにこれらのファンドが投資されるそうです。Sequoia Capital といえば、投資先の会社が次々と成功していることから “Sequoia Factor” という言葉まで生まれてしまうほどのベンチャーキャピタル。ちなみに、PayPal も彼らの投資先でした。PayPal の元 CEO だった、Roelof Botha 氏が Sequoia Capital のジェネラルパートナーに名を連ねています。お金ってこうやって回ってくるんだなーというお手本のようなケース。

VideoEgg

イェール大学の卒業生 3 人が起ち上げたスタートアップ。専用のソフトウェアをダウンロードする必要はありますが、ブラウザからドラッグ&ドロップでビデオがアップロードできるのは非常に使い勝手がいい感じ。eBay や TypePad, Blogger.com へのビデオコンテンツのパブリッシュが簡単にできるようになっているのが特徴。eBay で『商品写真の代わりにビデオを』というのをプッシュしています。多くの Video Sharing サイトがビデオファイルのアップロードだけをサポートしている中、デスクトップにつないだ ビデオカメラや Webcamから直接キャプチャできたり、携帯で撮影されたビデオをメールで送ってアップロードするという方法もサポートしているところが大きな差別化。元々コンピュータービデオのコースを教えていた 3 人。学生が一番授業について来れないところがエンコードであることを体感。コンピュータに抵抗のない学生でもこんなに迷うんだから、一般のユーザーはもっと大変だろう、という発想のもとビデオ変換のビジネスを起ち上げたところから始まっている会社だけに、何も考えずにいろんなデバイスからビデオがキャプチャできるようになっている点では秀逸。Half.com の設立者でもある、Josh Kopelman の運営する First Round Capital から資金提供を受けています。Six Apart とのディールをクローズして次のシリーズのファンディングを交渉中らしいです。

Revver

昨年暮れに、Bessemer Venture Partners らによるシリーズ A のファンディングをクローズしたスタートアップ。ここはアップロードしたビデオの中に広告が埋め込まれて、コンテンツ提供者と広告収入をスプリットするというビジネスモデル。Bessemer Venture Partners は今は亡き PSINet などにも資金提供していた北米で最も歴史のあるベンチャーキャピタルの一つ。最近では Flock などにも投資しています。

eyespot

25 MB までという制限はあるものの、ユーザーインターフェースはきれいにできていて、なかなかデザインも美しい。AJAX ベースのビデオエディティング機能を提供していて、複数のビデオをミックスできるようになっています。ブログにパブリッシュできたり、タグ付けができたりするところも Web 2.0 系を取り入れたコンセプト。eyespot の運営会社は Concept Communications というテクノロジー系に特化した広告代理店。最近、MP3.com、Lindows(Linspire) や Gizmo Project のファウンダーでもある Michael Robertson から投資を得ています。Michael Robertson 氏といえば、最近は AJAX に夢中なようで、jajxLaunch.com を立ち上げ、MS Word 互換のワードプロセサー ajaxWrite.com やグラフやチャートが作成できる ajaxSketch.com などを次々にリリースしています。eyespot.com への投資はその一環のようです。

vimeo

ビデオ版 Flickr には一番近いと感じた Video Sharing サイト。インターフェースもシンプルでどことなく Flickr を意識している印象。1 週間で 20 メガバイトまでとビデオコンテンツを取り扱うにしてはちょっと小さめの制限なのが難点。

vSocial

SNS の機能が豊富に揃っているビデオ共有サイト。ビデオクリップのレーティングとか、タグ付けとかは AJAX をふんだんに使って、Web2.0 系サイトであることを結構強くアピール。サイトの文字の大きさも Web2.0 風です。ワンクリックで Del.icio.us にブックマークできたり、IM やメールで共有できる機能は気が利いています。調子が悪いのか何度トライしてもここだけはうまくアップロードすることができませんでした。Mac だったからかなー・・・。

ourmeida

Macromedia の前身である Macromind のファウンダー、Marc Cantor が設立者の中に名前を連ねているサイト。.org なだけあって、ボランティアの方たちに手によって運営されているので、商売っ気という点では一番低い代わりに、サイトの使いやすさはいまいち。.org サイトでなければやっていけなさそうなくらいサイトのレスポンスも悪いです。アップロードしたメディアはオリジナルのフォーマットで Archive.org に保存される仕組みになっています。そのため、Archive.org にもユーザー登録をしないといけないという点がちょっと面倒。Socially Responsible な方にはおすすめのサイト。

jumpcut

このサイトも、eyespot などと並んでビデオの編集機能やミキシング機能に力を入れているサイト。ビデオの編集はブラウザから、AJAX ではなく、Flash ベースのアプリケーションです。タイトルが入れられたり、豊富なトランジションやエッフェクとが用意されているだけでなく、写真や MP3 などの素材ともミキシングできるところが特徴。他のユーザーが創ったビデオを自分でリミックスできるという点もなかなか Creative Commons 的な発想で面白い。今回見た中では今後のコンテンツの広がりが最も面白そうな Video Sharing サイトでした。

grouper

サイトは AJAX をふんだんに使った、SNS 機能満載の Video Sharing サイト。ここはビデオのアップロード機能がかなり感動もののユーザーインターフェースでした。ビデオを選ぶとアップロードしている時間を利用してタグ付け、コメント、タイトルなどの属性を入力するようなプロセスになっていて、体感パフォーマンスが高く感じられます。Windows だけですが、専用のクライアントが提供されていてアップロードや編集がデスクトップでできるようになっています。ビデオの配信は Windows Media Player ベース。QuickTime でアップロードしてもサーバーサイドで変換してくれます。

Google Video

いわずと知れた Google の運営している Video Sharing サイト。アップロードには専用のソフトウェアが必要。ビデオの編集はできませんが、アップロードしたビデオに価格を付けて売ることができるというのが特徴。実際に Google Video サイトで見れるようになるまでには、アップロードから数日間の『検閲期間』を必要とします。

などが最近の Video Sharing 関連のニュースに登場するところでしょうか?以上 10 社の内、Revver、Ourmedia.org、vimeo を除くサイトはすべてビデオの配信プラットフォームとして Flash を採用しているというのも非常に面白い点。名実共に世界で最も普及し、最も多くの人に使われているビデオプレーヤーといえるでしょう。

インダストリー全体的には、ビデオ版 Flickr と形容されることが多く、現段階ではビデオをウェブに上げて他のユーザーとシェアをするというシンプルなサイトからアップロードしたコンテンツのオンライン編集、Mashup などを売りにするサイトへとトレンドが広がりつつあります。老舗の一つ、YouTube でも、去年の 5 月にサービスイン、12 月に正式オープンという非常に歴史の浅いマーケットです。にもかかわらず、ベンチャーキャピタルのファンディングの話がこのところ多く聞かれるようになってきた、勢いのあるセグメントということには間違いないと思います。

IDC のレポートでは、Online Video インダストリーは 2010 年までに $1.7 billion(約 2000 億円)市場になると予測されています。ちなみに 2005 年は $0.2 billion(約 240 億円)市場といわれているので、実に年間成長率 53% という中国の GDP も真っ青の右肩上がり。マーケティングメディアとして Video Sharing サイトもその恩恵を預かっていきそうな感じです。

その他にも、Video Sharing サイトとして Castpost.com、DailyMotion.com、Blip.tv、Vobbo.com、PhanFare、ClipShack などたくさんありますが、また次回にでも。

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